社労士に不合格になる人の共通点
あなたもご存じの通り、社会保険労務士は合格率7.6%(平成21年度)の難関資格です。毎年40,000人を超える受験者が不合格になっています。
独学で勉強している人だけではなく、資格予備校や通信講座を利用している人もなかなか合格できないわけです。一体何が合否を分けているのでしょうか?
実は不合格になる人の多くは自分が理解している個所と理解していない個所をわかっていないのです。
社労士の試験の科目は、
1.労働基準法及び労働安全衛生法、2.労働者災害補償保険法、3.雇用保険法、4.労働保険の保険料の徴収等に関する法律、5.健康保険法、6.国民年金法、7.厚生年金保険法、8.労務管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識
であり対象となる範囲は相当広いです。
そうすると普通に勉強していると“わかっているつもりでわかっていない”という理解度のグレーゾーンがでてきてしまいます。そうするといざ試験になると思ったように点がとれません。
結局そのグレーゾーンをどう少なくできるかが合格と不合格を決めるのです。
暗記は最重要ではない
社会保険労務士の試験は覚えないといけない知識がたくさんあります。そのため受験生は一生懸命に法律を暗記しようとします。
しかし社労士に合格するのには暗記は最重要ではありません。
まず社労士は選択式・択一試験です。つまり選択肢の中に解答が必ずあるわけです。そういった試験で点を取るには、重箱の隅をつつくような暗記ではなく、知識のつながりが大切なのです。
暗記することと理解することは違います。独学で勉強している人が分厚いテキストをひたすら覚えようとしても挫折するのは目に見えています。
また社会保険労務士は仕事をしている社会人の方が多く受験します。勉強が本分だった学生時代とは環境が違うのです。その前提で合格するための戦略を考えないといけません。
ですから大学受験までの長時間の学習ができることを前提にしたコツコツ型の勉強のやり方を根本的に見直すことが合格への近道になるのです。
本当に独学で合格できるのか
そもそも社会保険労務士試験は独学で合格できるのでしょうか?結論から言えば「できます」ということになります。現実に書店で購入したの参考書だけで合格した受験生はたくさんいます。
ただし独学で一生懸命勉強したのに不合格になる人も数えきれないほどいるのも現実です。
国家資格を受験するのだから必死に勉強するのは当たり前です。しかし非効率な勉強法でいくら頑張っても、駄目なものは駄目なのです。
社会保険労務士に独学で合格するには、どんな参考書を使うかより、どれだけ勉強するかより、どうやって勉強するかが大切です。合格には勉強法がすべてなのです。
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